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円筒研削盤
円筒工作物の外周の研削を行う工作機械を円筒研削盤といいます。 円筒研削盤は工作物を両センターにて支持し、ケレ―などの補助具にて工作物を回転させ、かつ砥石を回転させてながら切り込み、工作物を加工します。 加工方式として、工作物と砥石の基本的な動きの差異により、下記の通り3つの方式があります。
テーブル移動型は工作物に送りを与え、工作物を横方向へ移動させる方式で、
精度のすぐれた円筒をつくれます。
砥石台移動型トラバース研削は、大物ワークで、重量も重く、移動させるのが難しい工作物に対して
有効な方式です。(ロール研削など)
最近では小型機においても省スペースを目的として、砥石台移動型が広く使用される様になっています。
両方式とも、工作物が砥石の幅より長く工作物の長手方向に送りを与えて加工を行います。
又、工作物の両端に削り残しができない様に、
折り返し点で数秒間送りを止める事ができます。
この運動をタリー(ドウェル)といいます。
プランジ研削は工作物が砥石巾より短く、工作物の長手方向の往復運動は与えずに
砥石に切込方向の運動だけを与えて研削する方式です。
一般に、トラバース研削はプランジ研削に比べて加工能率は低いが、
工作物や砥石軸方向に送るため、砥石表面のわずかな凹凸が平均化されるので、
加工精度のすぐれた仕上げ面が得られます。
また、プランジ、トラバースともに切込終了点にて切り込みを止め
、数秒間空運転させることを「スパークアウト」と呼び、
これにより一段の精度、面粗の向上を計れます。
その他の円筒研削盤の代表的なものとして、アンギュラスライド研削盤、万能研削盤があります。
アンギュラスライド研削盤
一般の円筒研削盤の場合、砥石台の切り込み方向は、工作物に対して垂直に設定されておりますが、 この場合、斜めに配置されています。 これにより、円筒工作物の端面と円筒部を同時に研削することができ、段付きワークの高能率が可能となります。
万能研削盤
全体のしくみは円筒研削盤とほぼ同じですが、工作主軸台と砥石台が旋回できるところが特徴です。 円筒研削盤は生産性に重点をおくのに対し、万能研削盤は多能性、汎用性に重点をおいたもので、 工作主軸台、砥石台が旋回できることのほかに、内面研削装置をもつなど、ひろい範囲の作業が できます。下は万能研削盤と、その作業例を示したものです。