その他研削盤
ならい研削盤
型板、もしくは図形を模倣して工作物を研削する方法をならい研削と言い、それを行う研削盤をならい研削盤と呼びます。工作物の寸法を数十倍に拡大してスクリーンに投影し、半透明のフィルムを貼りつけます。その後、スクリーンに投影した寸法と重なるように、工作物の影を投影します。そして、工作物が寸法通りになるように、研削をします。抜き型・ゲージ・工具などで、特に複雑な形状を持つものの研削に、ならい研削盤を用います。
ならい研削盤はならいの仕組みにより、以下の種類に分類することができます。
- 光学式ならい研削盤
- 機械式ならい研削盤
- 光学-機械式ならい研削盤
万能工具研削盤
万能工具研削盤は、主に工具類の研削に使用されています。円筒研削装置・内面研削装置・各種フライス・リーマ・ホブなど、付属装置が豊富なのが万能工具研削盤の特徴です。
NC研削盤
NC研削盤は、機械に情報を入力することで自動的に研削加工を行い、高精度の製品を作ることができます。また砥石を使用するため、微量の送りこみで加工することができます。加工対象になる工作物は、金属やセラミックスなどの丸棒や、円筒の外面・内面・端面・平面、特殊な形状のもの、通常では加工が難しい焼入れした鋼などが挙げられます。
ジグ研削盤
ジグ・抜き型・ゲージなどの穴内面の加工をするのが、ジグ研削盤です。ジグ研削盤の砥石軸は、プラネタリ運動をします。
工作物の位置決めや送りを高精度でこなす装置を搭載しているため、穴の内側・円弧・直線部分の研削を行うことができます。
ねじ研削盤
測定機の送りねじ・タップなどの、高精度の加工を必要とする工作物の研削に用いられるのがねじ研削盤です。
ねじ研削盤は円筒研削盤と構造が似ていて、テーブル上の工作主軸台と心押し台によって工作物を支えます。
ウォーム研削盤
ウォーム状のねじ面を研削するための研削盤を、ウォーム研削盤と呼びます。基本的な構造は、ねじ研削盤と同じです。
クランク軸研削盤
内燃機関などのクランク軸のジャーナルを研削する機械を指して、クランク軸研削盤と呼びます。
クランク軸研削盤は円筒研削盤と似たような構造ですが、砥石直径と砥石台までの距離が長いのが特徴です。
カム研削盤
親カムにならってカムを研削する工作機械をカム研削盤と呼びます。工作物を親カムと同一軸上におき、親カムと親カムローラを接触させながら回転させることで、揺動台が一点を中心として運動します。そして、砥石を工作物にあてると、工作物は親カムにならって研削されるのです。また親カムは、モデルカムにならって研削されます。
スプライン研削盤
スプライン軸を研削するものと、スプライン穴を研削するものの2つを指して、スプライン研削盤と呼びます。割りだし装置を搭載している工作主軸台を持っていることが、このスプライン研削盤の大きな特徴です。
ロール研削盤
圧延ロール・カレンダロールなどのロールを研削する工作機械を指してロール研削盤と呼びます。主軸台と、心押し台およびジャーナルで工作物をテーブル上に支え、砥石台がベッド案内面により往復運動することで研削します。
軸受みぞ研削盤
ころがり軸受けのみぞの研削のみを行う研削盤を、軸受みぞ研削盤と呼びます。心なし研削が可能で、自動供給装置・自動定寸装置が搭載されていることなどが、軸受みぞ研削盤の特徴です。また、内輪用と外輪用とに別れているのも、軸受みぞ研削盤の大きな特徴です。